ドックベストセメントの主成分は銅や鉄などのミネラルで、人の体内に元々存在する安全無害な成分です。
銅は昔から殺菌法のひとつとして幅広く用いられ、微量でも殺菌力が強いことが知られています。触媒によりイオン化した銅は細菌の細胞壁に吸着浸透し、細菌の生命活動を阻害し死滅させる働きがあります。
銅と鉄の殺菌力により、虫歯の中の菌を殺菌して無菌化したところにミネラルを補充することで、再石灰化により虫歯を治していきます。
従来の歯科治療では、どんなに小さな虫歯でも虫歯は虫歯。削って虫歯部分をとり、穴を充填するという流れでした。
ドックベストセメントを使えば、銅と鉄の強力な殺菌、再石灰化効果により、初期の虫歯であれば、削らずにドックベストセメントを塗布するだけで治すことができます。
削らずに治療することの最大のメリットは、治療後にあります。
歯を削ると、どうしても歯に小さなクラック(亀裂)が入ってしまいます。このクラックは削れば削るほど増え、このすき間に歯垢がたまり、後々虫歯の原因になってしまうのです。
削ることがなければ、クラックができず歯を長持ちさせることができるのです。
生えて間もない歯は非常に柔らかいので、虫歯になりやすい傾向にあります。
早期発見・早期治療で、銀色やプラスチックの詰め物をしました。
2次的、または欠けたり取れたりして、銀歯が大きくなりました。
再び取れて、さらに銀歯が大きくなりました。しみたりもします。
しみるのがひどくなったり、銀歯が取れたので神経を取り、全部かぶせ物になりました。
かぶせ物が取れてしまったので、治療にいくと、もう抜かないとダメだと言われました。
神経を取ると一般的に歯の寿命が短くなると言われています。神経はかなり複雑な形をしており、特に根の部分が複雑になっていると、どんなにしっかりと神経をとってもまた痛みや歯ぐきの腫れが生じることもあります。その際に、再治療できれば良いですが抜歯になってしまう可能性も高いのです。
ドックベストセメントは、神経まで達する深い虫歯でもミネラルの殺菌力で神経を取らずに治療することが可能です。
また、充填したドックベストセメントが、ミネラルを半永久的に出し続けますので、虫歯が治るだけでなく再発防止にも役立つのです。
ドックベストセメントは、再石灰化によって硬化するため、歯質強化や虫歯予防にも最適です。
一度歯の治療を行ったつめ物をしてある歯にしみこませることで、殺菌され虫歯の再発防止にも効果的です。虫歯治療後の予防として塗っても良いですし、歯石除去後の知覚過敏防止にもおすすめできる、夢のようなセメントなのです!
パール歯科では、患者様にとって良いと判断した治療法や材料を進んで取り入れてまいりました。 以前、ほぼ同様の虫歯治療で用いていた3Mix法から、今回新たにドックベストセメントを採用するにあたり、比較検討した結果が下記の通りです。 新しいものが次々と出てくる医療業界の中で、良いものを見極めご提供できるよう尽力してまいります。
ドックベストセメント | 3Mix法 | |
---|---|---|
主成分 | 銅や鉄などのミネラル 人の体に存在する安全無害な成分 |
抗生物質 アレルギーのある方には使用不可 |
効果の持続 | 長期間持続 | 短い |
再石灰化 | 再石灰化する | 再石灰化しない |
治療期間 | 治療期間が短くてすむ | 何回か来院いただく必要がある |